▲大量のブロン錠の空き瓶
精神科で治療を受けた若者が、一時的に意欲を高めるために、市販薬を乱用するケースが増えているといいます。
咳止め薬やシロップ、風邪薬も含まれるようですが、普段私たちが普通に飲んでいる咳止め薬にも、そのような成分が含まれているのでしょうか?
わかっていることをまとめました。
目次
咳止め薬で多幸感は得られる?
市販されている咳止めに多幸感や覚醒作用があるというニュースは、注目を集め、各メディアでも大きく取り上げられています。
市販されている咳止めシロップの一部には、覚醒剤の原料になるエフェドリンや、一部に麻薬の成分もあるリン酸ジヒドロコデイン、興奮作用を持つカフェインなどが含まれている。
ある内科医は「この成分は咳や頭痛を抑える一方で、飲みすぎると眠気や疲労感がなくなり、多幸感や頭が冴えたような感覚などの覚醒作用がある。問題になっているのは甘味料を加え、飲みやすくしている市販の咳止め薬。リン酸ジヒドロコデインを含んでいるものもあり、乱用して依存症になるケースがある。中毒になった場合、中毒性の内臓疾患で長期入院を余儀なくされます」と注意を呼びかける。
出典:exciteニュース
咳止め薬で薬物依存?
共同通信では次のように報道されました。
2018年に薬物依存などで全国の精神科で治療を受けた10代患者の4割以上が、せき止め薬や風邪薬などの市販薬を乱用していたことが厚生労働省研究班の実態調査で分かった。14年の調査では1人もおらず、近年急増していることを示した。危険ドラッグの乱用者は1人もいなかった。
「消えたい」「死にたい」などと考え、生きづらさを抱えた若者が、一時的に意欲を高めるために市販薬を乱用するケースが多いという。せき止め薬は安価で簡単に入手できる上、中枢神経興奮薬と抑制薬の両方の成分が含まれ、インターネットで「多幸感が得られる」といった情報が出ていることが背景にあるとみられる。
出典:KYODO
ジンバブエでも咳止めシロップ中毒が問題になっているというツイッターが発信されていました。
ジンバブエの若者の間で咳止めシロップ中毒が大発生中。コデインを含む咳止めシロップには幻覚作用があり何もすることがなく鬱屈した日々を送る若者をハイにさせストレスを一時忘れさせるという。 https://t.co/OAMkf6PHs1
— 飯山陽 (@IiyamaAkari) January 4, 2019
咳止め液を覚醒剤として使う人がいるって本当?
吉祥寺のトイレに咳止めの瓶の恐ろしい数が残っていたというツイッターも。
画像はエスエスブロン錠25本(2100錠)が写っています。
吉祥寺駅の男性用トイレ、やばいことなってるんやが pic.twitter.com/IuGlfufqXE
— てっしー@ドーム全通 (@ko_bump0406) April 2, 2019
咳止めや風邪薬は依存症になる?
くすりの話 4 咳止め液が覚醒剤に?
Q:咳止めの薬が覚醒剤として使われていると聞きました。本当ですか?A:かぜ薬のなかには、覚醒剤の原料であるエフェドリンや麻薬の成分であるリン酸ジヒドロコデイン、興奮作用をもつカフェインなどが含まれている場合があります。
この成分は、咳や頭痛を抑える一方で、飲みすぎると眠気・疲労感がなくなり、多幸感や頭がさえたような感覚などの覚醒作用があります。
問題になっている市販の咳止め薬というのは、甘味料を加え、飲みやすくしている咳止め液のことです。この咳止め液には、リン酸ジヒドロコデインを含んでい るものもあり、乱用して薬物依存になるケースが増えています。覚醒剤と違って、誰でも気軽に買うことができることや甘味のある味、液状であることなどが乱 用につながる要因になっています。
定められた用法・容量を守るなら、けっして依存症になることはありませんが、多飲・暴飲すると依存症になる危険性があることを、メーカーはきちんと知らせるべきです。出典:くすりの話
風邪薬と鎮痛剤中毒の例
鎮痛剤中毒になった人の例をいくつかご紹介します。
今回は、簡単に入手できる危険な薬剤の話をします。
それは薬局やネットで簡単に入手できる風邪薬と鎮痛薬です。いわゆる総合感冒薬というのはテレビや雑誌で頻繁に宣伝されていますし、危険な薬というイメージからは程遠いでしょう。ですが、こういった薬で人生を狂わされてしまった人は決して少なくありません。症例を紹介しましょう。
【症例1】20代女性
風邪を引いて近所の薬局に。咳が強いため咳によく効くという薬(ブロン錠)を購入。使用説明書に眠気が起こるかもしれないと書いてあったので寝る前のみ飲むことにした。薬はよく効き、前日まで咳でほとんど眠れなかったのが昨日は嘘のようによく効きぐっすり眠れた。安眠できたことからその後も寝る前だけこの薬を飲むようになった。気づけば3か月が経過し、なぜか寝る前以外にも飲みたいという衝動がでてきた……。
【症例2】30代女性
以前から頭痛がある。市販のものをいろいろと試したが結局「ナロンエース」が一番”合っている”ことが分かった。最初は週に2~3回しか飲んでいなかったが、最近は1日も欠かせなくなってきている。錠数がどんどん増えてきて1日に10錠以上飲むこともある。頭痛はますますひどくなり薬も増える一方となっている……。
出典:NPO法人ジーナ
症例1の危険成分
エフェドリン(正確には塩酸メチルエフェドリン) | 覚醒剤の一種 |
コデイン(リン酸ジヒドロコデイン) | 麻薬の一種 |
麻薬には脳の咳中枢を抑制する効果がありますから双方とも咳に効果があります。
エフェドリンとコデインを双方摂取するとどうなるかというと、知らぬまに依存症になってしまうケースが多いのですが、なかには初めから”トリップ”することを目的としてブロン錠を大量に飲む人もいます。
エフェドリンとコデインの双方が含まれている風邪薬には、次のものがあります。
- パブロンゴールドA
- 新ルルA
- カイゲン感冒錠
- ベンザブロックS
- エスタックイブ
症例2の危険成分
イブプロフェン | 「薬物乱用頭痛」と呼ばれるやっかいな頭痛を引き起こすことがよくある。 |
ブロムワレニル尿素(ブロムバレリル尿素とも呼ばれる) | 90年代に社会問題となった『完全自殺マニュアル』でも紹介されている危険な薬物 |
ブロムワレニル尿素の致死量は15gと言われています。ナロンエース1錠に100mgのブロムワレニル尿素が含まれていますから150錠飲めば(体重にもよりますが)死んでしまいます。
『完全自殺マニュアル』には、他に「首吊り」「飛び降り」「ガス中毒」などの自殺方法が紹介されていますが、ブロムワレニル尿素を用いた「クスリ」による自殺は「安らかな眠りの延長上にある死、これが最も理想的な自殺手段だ」と書かれています。
娯楽用大麻が合法化されている米国でさえ、ブロムワレニル尿素を薬局で販売することは禁じられています。
ブロムワレニル尿素依存症になってしまうと、眠れなくなり、切れると頭痛がひどくなってきます。服薬量がどんどん増えていき、こうなると自分自身の力ではもはや離脱することができません。
ナロンエース以外にブロムワレニル尿素を含む薬剤にウット、奥田脳神経薬があります。
参考:NPO法人ジーナ
薬物データベースに咳止めシロップが記載されていた!
鎮咳用シロップ(COUGH SYRUP)
咳止めシロップそのものが乱用薬物という訳ではありませんが、長期にわたる乱用は身体的依存を作ります。乱用者が急場をしのぐために咳止めシロップに注目する理由は、大抵の咳止め薬にはアルコールとコデインが入っているからです。(日本でも昭和50年代には相当流行しましたが、今でも乱用する人がおります。コデインの含有量は少ないため、乱用者の中には何本も一度に飲むような無茶な人もおります。)
出典:薬物データベース
実際に咳止めをやめられない人がいる?
一日に700錠も…蔓延するせき止め薬「乱用」はなぜ、なくならないのか
「まっ白なうんこが出るんですよ。ブロンの糖衣って白いでしょ。一度に1瓶飲むと量もハンパないから、色が残っちゃうんでしょうね」
都内で面会した会社員の男性A氏(29)は、目の下のクマをこすりながらそう話す。ブロンとは、薬局で市販されているせき止め薬の商品名。けれど、彼はせきに悩まされているわけではない。
「1瓶飲むとけっこうキマる。だるさが吹き飛んで、やる気がでる。正直、これがないと会社に行けないんですよね。だからやめるなんて考えられない」
ブロンの有効成分であるリン酸ジヒドロコデインと塩酸メチルエフェドリン。前者はモルヒネに似た鎮痛作用があり、後者には覚せい剤に似た覚醒作用がある。もちろん麻薬と比べれば効き目は弱いが、大量に摂取すれば同様の影響があらわれる。A氏はブロンを飲むようになって3年、「月に4万円はブロンに費やす」という重度の市販薬乱用者だ。
麻薬や危険ドラッグの陰に隠れがちだが、A氏のような市販薬の乱用は数十年前から存在した。そして現在、問題は根絶されるどころか、ますます根深く社会に蔓延しようとしている。
出典:AERAドット
咳止め薬乱用に対する世間の反応
コデインの効果ですね
多幸感ではなく疲労が軽減されるためにそんな風に感じるのかもしれません。厳密に言えばモルヒネに近い作用です。薬局は販売本数の規制などもありますが複数店舗を回れば購入できるのが実情、20年以上問題になっていますが放置の状態です
出典:ヤフーニュースコメント
個人経営の駅ナカの薬局で働いて居たときに、某咳止めを毎月陳列棚に有るだけ買っていく客がいた。
在庫はありますか?って聞かれるけど、出てるだけですと断っていた。
完璧にいっちゃってる人だったよ。
でも通報することも出来ないし売らないってこともできないし、その咳止めは多く陳列しなかった。
それしかできないから。
今でも乱用されてるんだね。やめた方がいいよ。まじで。出典:ヤフーニュースコメント
乱用させたくないなら、それなりのシステム作ればいいけどしないのが厚労省。
精神薬も患者が依存してくれるとラッキーなんだよね。
離脱症状も海外ではずっと注意喚起されてたのに日本では皆無。
厚労省も医師会もメーカーも国民の健康には無関心。
癒着してんのよね。
花粉症だって杉を減らそうとさえしないのだし。出典:ヤフーニュースコメント
昔から、
コデインやエフェドリンを含有
する「液状タイプ咳止め薬」の乱用は
問題とされていた。今尚、一人一本といった販売方法を
薬局が取らざるを得ないことが、問題。
そういう注意喚起を促しても、
別のお店に行って買って集める?
ようでは意味をなさない。厚労省は、この際、
ニュースよりも、
医師処方に切り替え
安全性が確保されている錠剤や
漢方薬のみ販売にしては、どうだろう?咳止めは、乾いた咳か湿った咳か、
喘息や咳喘息によって、
当該咳がどれくらい続いているか
によって、ものすごい数の中から処方
されますが、効かないこともあり、
それこそさじ加減が大事な分野の薬。死にたいけれど、ちょっと助けて
もらえるとうれしいかな、と
手首を切って、風邪薬OD(一気に沢山)
服用すると、
たまに事故で本当に逝くこともあるので
ご注意を!見つけられると、強力な胃洗浄が
待っています。出典:ヤフーニュースコメント
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